らんどぬ

ロングライドと自転車についてのブログです。山・旅・グルメ・温泉のあるウルトラロングが好きです。2017年から毎年Super Randonneur、2019&2023年PBP、2021年R10000、SR600x11、RM2700日本縦断、The Peaksなど。

SR600西日本(SR600Nishi Nihon)

SR600西日本を完走しました。これで6本目の完走。とてもSR600らしい、自然と一体になり厳しさを感じ、知られざる地方の魅力を発見する、厳しくも走りごたえのあるコースでした。

コースの特徴

姫路から、中国山地のスキー場地帯を越えて鳥取・大山へ。また中国山地を縦走して姫路へ戻ります。

獲得標高13088m(RWGPS)。Garminによる実測は13456mでしたが、迂回で300mほど登ったので実際は13000mくらいでしょう。私のSR600での最大獲得標高でした。

最高標高は1000mほどですが標高差が大きく、アップダウンが繰り返されます。RWGPSでの登りは38箇所、これも過去最多です。

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主な登り38箇所はSR600最多規模

ルートの大半が県道・林道。車が少なく静かな自然が楽しめる反面、補給ポイントは少なく、前半に150kmほど、後半にも数十キロコンビニのない区間があります。宿泊場所も非常に限られます。

ハイライト

[1日目]

午前3時、国宝姫路城に見送られてスタート。

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スタートは姫路城近くのコンビニ

市街地を離れると、ススキで有名な砥峰高原への14km6%が始まります。林道を登りPC2あたりで夜明け。さらにしばらく登ると、朝もやの中に美しいすすきの原が開けます。ここは映画「ノルウェイの森」などのロケ地ににもなったそうです。

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砥峰高原のすすき

悪路のダウンヒルとアップダウンを経てしばらく下り基調になります。途中にはかって日本一のスズ鉱山だった明延鉱山

90kmで少しコースから外れたスーパーミニフレッシュは貴重な補給拠点。ここからの激坂5連チャンに備えます。

まずはPC3への登り9.6km7.6%。特にPC3手前の3kmは平均10%あります。加保坂ミズバショウ自生地の南西限。4末頃が見頃。

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PC3への登りはこのコース最初の激坂

登って下るとすぐに関西有数のスキー場ハチ・ハチ北の登り2連発。手前の民宿街からゲレンデに沿って登ります。ハチは9km7%ほどで最大20%、ハチ北は5km7%ほどで最後の2kmは10%ありました。

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鉢伏高原

このコースには名水湧水がたくさんあります。その最初がPC5のかつら天然水水汲み場。かつらの木から湧く清水は、平成の名水百選に選ばれています。

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湧き水名水がたくさんあるのもこのコースの特徴

さらに2つ、PC6日本の棚田百選うへ山の棚田へ4km7%、美しい渓流沿いの小代峠へ11km7%と登りを越え、PC7氷山名水水汲み場へたどり着きます。この水は本当に美味しかった。

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小代峠への登りの渓流沿いの国道

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PC7も名水汲み場。美味しい水でした。下りのコースから少し入ったところにあります。

小代峠からは気持ち良い国道のダウンヒル。キューシートにある道の駅若桜の食堂は1100-1500しかやっていませんが、コースをそれて少し直進するとスーパーとコンビニがあります。この後は70km補給難なので、しっかり補給します。

ここから前半最長、県道37号から河合谷林道へ32km、6km4%・10km6%・7km6%と登ります。このコース屈指の難所を夜間に登るのは躊躇したのですが、SR 600の林道としては斜度も路面はそこまで厳しいとは感じませんでした。ただ悪天候だとかなり辛いかも。

PC8は油断すると見落として下ってしまうので注意。

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PC8上山高原コース看板は下り途中なので見落とし注意

PC8の後は林道を鳥取に向けて下ります。PC9鳥取砂丘は夜間で何も見えませんでしたが、久しぶりに文明を感じる鳥取市街地を抜け、2230に湖山池近くのレーク大樹に到着、一泊目の宿泊。ここは岡山1200kmのときもお世話になりました。近くにローソンあり、温泉あり、自転車室内預かりOKです。

[二日目]

430に宿を出発。海岸沿いに軽いアップダウンを越えた後左折して、三朝温泉に向けて16km4%を登ります。川沿いの間は緩やかですが、佐谷峠に向けて右折したところからは5km7%あります。

PC10「日本一危険な国宝」崖上寺院の投入堂を抜け、倉吉に向けて下った後、いよいよ大山への登りへ。

この区間は70km以上あり、標高20mから900mまで登りながら、6つのピークを越えます(14km3%、3km6%、4km6%、11km4%、3km8%、6km6%)。越えても越えても登りで厳しいですが、見事な紅葉が楽しませてくれます。

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見渡す限りの登り

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山全体の紅葉

大山寺、PC11枡水高原、PC12鏡ヶ成と、観光客で賑わうエリアを抜け、下って蒜山高原。この先100kmほど補給難なので、コンビニで補給します。

津黒高原が通行止めのままなので指定の迂回路へ。ピークは変わらず4km200m下って登るので獲得標高純増です。登り始めて林道のピークまで16km6%。小さいピークを一つ越えてPC13森林公園へ4km5%。この区間は本当に何もありません。

かってウランが採掘されていた人形峠を越えた後、2000に2泊目の上齋原温泉の国民宿舎いつき着。夕食、朝食のおにぎり、かけ流しの天然温泉、自転車も屋内で保管。本当に助かりました。

[3日目]

200にリスタート。恩原高原・辰巳峠へ登ります。PC14の写真ポイントはルートから見えにくいので注意。

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PC14の写真ポイントは道路からは横向きで見えないので注意

辰巳峠から25km国道を下り、用瀬の100kmぶりのコンビニで一息。ここから終盤100km、主な登りはあと4つです。

まずPC15赤波川渓谷おう穴群へ11km4%。明るいときに走ればきっと天然記念物の奇景が楽しめたのでしょうが、夜間、非常に路面が悪く渓流沿いのガードレールの無い道が続き、ちょっと怖い思いをしました。残念。

次は終盤最長の登り、PC16若杉天然林へ24km5%。15kmほど緩やかな登りの国道が続いた後、左折して10km7%。杉林と紅葉が本当に綺麗。

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若杉の美しい杉林

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PC16の美しい紅葉

15kmのダウンヒルの後、3km8%登って、たかのす集落へ。その名の通り、森の中の一本道を登った先に突然開ける天空の集落です。一度下ってもう一つ5km7%を登り、最後のピークPC17白口高原へ。この最後の2つの登りはきつかった。

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PC17白口高原歌碑

白口高原から下って国道に出て登りは終わりと思いきや、小さなピークを3つ越えさせられるのが小憎い。

最後は姫路城が感動的に迎えてくれました。

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ゴール!

走行計画のポイント

  • 2泊目の選択肢が限られるので、計画はそこが起点になりました。国民宿舎いつきは食事が2000スタートまでなので、そこに間に合うよう、スタート時間を計算しました。
  • 前半の姫路〜鳥取は補給難区間が長いので、丁寧な計画を。
  • 鹿がたくさん出ます。下りは要注意。