PBP2019の詳細な走行記録はたくさんネットにありますのでそちらを参考にしていただくとして、ここではうまくいったこと、いかなかったことのポイントをまとめてみました。
結果サマリー
- 認定時間 87:19
- 走行時間 57:19
- 平均速度 22.9km(休憩除く)
うまくいったこと
沿道の声援と美しい風景が最高の後押し
何よりもフランスの風景を沿道の温かい声援がずうっと後押ししてくれました。本当にPBPを目指してよかった、また必ず走ろう!と思いました。
最初の400kmで貯金ができた
往路445km/復路783km地点のPCルデアックをマイルストーンに、400kmを3本走ると考えて計画を立てました。実際の到達時間は以下の通りです。
- スタート〜ルデアック:+23:24着 (25.0km/h) 途中仮眠1時間
- ルデアック〜ブレスト〜ルデアック: +30:21発 + 50:19着(22.1km/h)
- ルデアック〜ゴール:+55:00発 +87:19着 (21.5km/h) 途中仮眠5時間半
序盤ライダーが多い区間でできる限りプロトンに乗って貯金を稼ぐことができました。交差点はほぼランドアバウトで信号が無いのこともプラス。
PC4回ストップで各50分、加えて仮眠を1時間取った上で、ルデアックには十分睡眠と休憩を取る時間に到着、ルデアックからブレストの往復342kmもあまりペースを落とさず走ることができ、ここで完走はほぼ見通せました。
最後のルデアックを少し早めに出て、最後のPCドリューに着いた時点で時間内完走を確信、PCのビールを飲んで仮眠して、明るい時間にゴールできるよう仮眠時間を調整して走りました。ドリューからゴールの間の夜明けの田園風景は忘れられません。
プロトン走行が基本
上記でも書きましたが、PBPは常に周囲にライダーがいるのでプロトンで走行するのが基本と思っておいたほうが良いです。ルデアック〜ブレストの間は向かい風がずうっときつく、大きな外国人の背中に随分助けられました。
PCでの食事は悪くない
PCの食事に関しては、味が薄いとか不味いとか混むとか色んな情報があったので不安だったのですが、個人的には思っていたよりも充実していました。一応塩を持っていったのですが、件のパスタも十分食べられました。
村に入れば沿道にカフェがあるのでそこでも補給できます。PCでエナジーバーも売っています。
また至るところにボランティアエイドがあります。給水やコーヒーがメインですが、ちょっとしたケーキやパンがあることもあります。片言でのちょっとした会話も楽しいです。
たまに補給難の区間もあるので、100km分くらいのエネルギーを携行することと、2ボトルが安心だと思います。
ちなみにPCでは酒も売っています。
装備は日本のブルベと変わらないが充電は注意
ほぼ日本と同じ装備で走りました。主なところをあげておきます。
- TREK DOMANE Disc Di2
- ホイール Bontrager 47mm
- チューブ コンチネンタル 5000
前半はプロトンでの35km/hくらいの巡航も長かったのでディープリムには助けられました(と思う)。コンチ5000は安定のノーパンク完走。
- ギア フロント50-32、アウター RIDEA楕円, インナースギノCY4-SHC楕円 リア11-30
- RIDEA ビッグプーリー C60
ギアは乙女仕様。32−30の必要な激坂はありませんが、アップダウンが嫌になったときでも登れる安心感です。楕円は後半疲れてペダリングが面倒になった時でも効率よく回ってくれるので気に入っています。
- サドル Selle Anatomica C-Series
カーボンですが驚くほど柔らかく、Isospeedの組み合わせで衝撃をほぼ吸収してくれます。
- ライト Volt800, Moon Strom Pro, Olight S
- Garmin Edge 1030
- 充電器
夜間は結構暗く、下りでは400ルーメンでは厳しいところもあったので、調整して走りました。Garminに地図はOSMで。充電はちょっと苦労したので次回はモバイルバッテリーにしようと思います。
- 修理用品、胃薬他携行薬、補給食、ビタミンB、C、アミノ酸、塩(薄味対策)
回復系サプリと胃薬(胃酸過多対策)、整腸薬(下痢対策)は重要です。
- ジャージ半袖上下
- ベースレイヤー ミレー
- アームカバー、ニーカバー
- モンベル メリノ長袖 MW
- レインウェア上下 ゴアテックス
- サドルバッグ アピデュラ エクスペディション
- トップチューブバッグ
- 泥除け(出発〜ルデアック)
基本プロトン走行なので泥除けはつけるべきですが、帰路は晴天確定だったのでルデアックからドロップバッグで送りました。
課題が残ったこと
温度変化適応
夜の寒さには苦しみました。レイヤリングの対策はしていったのですが、アップダウンの繰り返しで、登りで汗をかき下りで結露、結果インナーまで濡れてしまい、底冷えに苦しめられました。もし途中雨が降ったらもたなかったかもしれません。
- レインウェアを防寒兼用にしたのが失敗?より透湿性の高いジャケットやジレにすべき?
- もっときめ細かく脱ぎ着をすべきだった?
- より乾燥の早いウェア(メリノウールだと追いつかない、ファイントラック?)
- 仮眠の時にドライのウェアが無いととてもつらい
次回のPBPまでにもう少し温度調整対策を考えなければ。
まとめ
PBPの楽しみ方は人それぞれですので参考までです。2019はまず完走狙い、お祭りを楽しむことを目標にしました。次回は80時間切りを狙うかどうか、迷いどころ・・・